パニック障害には「パニック発作」と「予期不安」という症状があり、100人に1~3人が発症するといわれています。
「突然激しい不安に襲われ、息切れ、眩暈、吐き気、動悸がする、手足や体が震える」状態をパニック発作といい、このような発作が繰り返し起こります。激しい動悸や息苦しさから心臓の疾患(不整脈、狭心症)ではないかと検査を行っても異常がみつからない、という場合はパニック障害を疑ってください。
このような発作が度々起きると、また発作が出るのではないかと不安になり(予期不安)、外出が怖くて家に閉じこもってしまうことも少なくありません。
パニック発作の症状は次の通りです。
パニック発作と診断するためにはこれらの症状のうち4つ以上が認められることが必要です。
日本人には8割の人に心悸亢進、頻脈、呼吸困難が出ると言われています。
パニック障害は気のせいでもなく、気の持ちようで治まるものでもありません。周囲の人もそれを理解し、患者さん本人が安心して適切な治療を受けることができる環境を整えることが大切です。
脳内の神経伝達物質を調節する抗うつ薬が使われます。新しいタイプの抗うつ薬としてSSRIという薬がでてきました。副作用が少ないのでよく使用されます。また、抗不安薬という薬も時に用いられます。薬の効果は2~4週間でゆっくりと現れます。根気よく薬を続けることが必要です。
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